それにしても日記に書いているのはスポーツ観戦のことばかりだ。
昼間はインターハイ、夜中は世界陸上。いいトシをしたオヤジが、よくこんなお気楽な日々を送れるなと思っている人もいるだろう。
でも、働く時は働いている。出版界には「お盆進行」というのがある。お盆は印刷所が休みに入るから、多くの雑誌編集部が、お盆前に仕事を一段落させちゃおうということで締切が早くなる。で、実は1週間前までは必死で原稿を書いていたのだ。
つまり、やっと時間が取れるようになり、スポーツ観戦三昧の日々を送っているというわけ。まあ、フリーライターってのは、仕事をするのもしないのも自由。自分の気分次第でその日の行動を決められるって点では、お気楽なことに変わりはないんだけどね。
さて、そのインターハイだが、17日から始まる水泳を残して、ほとんどの競技が閉幕した。
試合が残っている数少ない競技の中から、選んだのはアーチェリーだ。実はアーチェリーの観戦は初めて。どんな雰囲気なのか見てみたかったのだ。
会場は船橋市運動公園陸上競技場。最終日の今日、行われたのは団体戦の決勝だ。
まず、驚いたのは会場がにぎやかだったこと。アーチェリーは集中力が必要な競技だから、会場はシ〜ンと静まり返っているものとばかり思っていたのに、スピーカーからは競技の進行を説明するアナウンスはある、スタンドでは声を揃えた応援がある、当の選手たちも、声をかけあい、気合を入れたうえで矢を放つ。意外なほど活気があるのだ。
ただし、競技自体は淡々と進行していく。試合はトーナメントの勝ち上がり方式だ。1チーム4人のうち矢を射るのは3人。1エンド(野球でいえば1回)に与えられた3分間に1人3射ずつ9射する。それを3エンドまで行い(計27射)、その得点で勝敗を決めるのだ。
的までの距離は70メートル。遠いから的に当てるのが大変なことは解る(今日は結構風もあった)。が、遠い分、得点もわからない。1エンド終了ごとに選手と審判が的に集まり、矢を抜きながら集計し得点を発表する。だから、どっちが優勢なのかは解るが、3エンド終了後もその調子だから、勝敗決定の瞬間も会場がヒートアップすることはない。
とはいえ、選手の集中力を高める姿、的を見つめる眼からは試合にかける思いが伝わってきた。弓をひくまでの姿勢も美しく、心動かされるものがあった。
双眼鏡持参でしっかり見れば、相当面白い競技かもしれない。
健闘を称え合う女子決勝2チーム(左が和歌山、右が高山西・岐阜)
優勝は男子は東海大相模高(神奈川)、女子は和歌山高。
どちらも初優勝だ。おめでとう!