2005年10月25日

なぜ今ごろになって、野球留学を問題にしてるの?

 NHK「クローズアップ現代」という番組で、野球強豪高校の他県からの留学生問題を取り上げていた。選手権大会の開会式で文部科学大臣がこの問題を取り上げたから話題にはなったし、取り上げて問題提起する意味はあるだろう。だが、私に言わせれば「何をいまさら」だ。

 野球留学は、今や球界のご意見番的存在の張本勲の時代からあった。張本は野球で成功するために大阪の強豪・浪商に広島から来た。もう50年も昔のことだ。
 甲子園に出るために地方の私学に留学生が集まる現象が話題になったのは、谷繁元信(中日)がいた島根・江の川高校が最初だろう。これも20年近く前のこと。
 つまり野球留学は大昔からあり、高校野球を見続けている人にとっては、どこか割り切れない思いはあるものの、当たり前のこととして受け止められてきたのだ。
 番組でも取り上げていたが、少年野球の名門チームの指導者は留学ルートを持っていて、どこに入れるかが評価につながっているし、選手もどの高校へ留学したらいいかを考えている。少年野球→強豪校への野球留学→甲子園出場→プロあるいは大学あるいは社会人、という選手育成システムが出来上がっているのだ。

 今、野球留学が問題視されるようになったのは、野球人気の落ち込みと無縁ではないだろう。プロ野球同様、高校野球も昔ほど人は熱心に見なくなった。野球留学生ばかりの高校が甲子園に出て地元出身者で固めた高校が出られない。これが地域での盛り上がりを阻害している側面はある。
 だからといって、長年やってきて当たり前になっていること。この流れは止められない。

 たしかに問題はある。最大の問題はさまざまな費用が免除される特待生制度だろう。高野連は禁止をうたっているため表には出ないが、高校によっては入学金、授業料、寮費などが免除されるケースがあるようだ。これではアマチュアとはいえない。その費用は他の生徒の親が負担しているわけで、なかには不満を感じている人もいるはずだ。
 留学生は練習環境も特別待遇、チヤホヤされて勘違い行動をしている、学内では浮いていて応援する空気はない、といった声を聞くこともある。
 しかし、これは学校側の問題。私学は経営を成り立たせるのが第一であり、ドライな目で見れば、学校の知名度を上げるために野球を利用することもありだ。

 プロで活躍するスターの多くが強豪私学出身者。この構造を壊すことはいまさらできない。
 別に作っている高校スポーツのサイトでも書いたが、今の高校野球には、甲子園に出場して勝つ「結果」に価値を求める高校と、現状の環境でできる限りのチャレンジをする「過程」に価値を見出す高校の2種類に分けられることを頭に入れたうえで、見るしかないと思っている。
 




 

 
posted by アイザワ at 00:03| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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