2006年04月16日

高校野球での有望中学生の勧誘行為は、そんなに悪いことなのだろうか

 16日の新聞に、群馬県立前橋工業高校の野球部長が入学を希望する中3生に入試の作文指導を行い、これが勧誘行為に当たるとして高野連が処分を検討している、という記事が載っていた。
 別に入試に出す問題を教えたわけではない。作文指導といっても入試本番の作文のテーマと一致していたわけでもなかったようだ。指導した生徒の一部は合格したが、その入試も厳正に行われたという。それで処分とは解せない。この野球部長の行為が目くじらを立てるほどのことなのだろうか。
 高野連への報告は、学校自ら行ったようだ。おそらく指導を受けた生徒か親が他の生徒か親に話し、それを不公平だと言い出した親がいて、騒ぎになっては大変と、あわてて報告したといったところだろう。
 勧誘行為の自粛を求めている高野連は、これを重大事と受けとめて発表。報道されたというわけだ。
 新聞記事なんかになると、前橋工がすごく悪いことをしているように受け取られる可能性があるが、こんなこと、多くの高校がやっていることなんじゃないか?
 今年、娘が高校に進学したから高校受験事情は分かっているが、今はかなりの比率で、推薦入学が行われている。私立だけでなく公立もだ。内申も重視されるが、それ以外の要素、スポーツの競技力に秀でているといったことも推薦に加味される。また、現実に私立ではセレクションや練習参加などが行われ、スポーツの能力で入学させるところがある。つまり勧誘は行われているのだ。
 今年の選抜大会で、さわやかな話題として取り上げられたのが沖縄・八重山商工と準優勝した長崎・清峰高校だ。両校とも県立高校であり、地元出身者で固めたチームということで喝采を浴びた。高野連としても、お手本としてアピールしたい高校だろう。
 だが、この両校の監督にしたって、他の野球名門校に行こうとしていた有望な生徒を、「行かないでくれ。うちの高校で甲子園を目指そう」と誘っていたという。入試指導こそしなかったかもしれないが、これだって勧誘じゃないか。
 そもそも有望な選手に対し、勧誘はまったくなしで地元の高校にちゃんと入試で合格点を取って入らなければならない、なんて決まりになったら、どうなるだろう。
 才能はいい環境、いい指導者によって開花するもの。その望む環境に行くことができなければ、才能の芽を摘むことになる。結果、高校野球のレベルは落ち込む。ただでさえ少子化で、部活人口が減っている今、こんなたてまえ論ばかり言っていたら、日本のスポーツはどんどん衰退するぞ。
 前橋工の一件に対し、高野連の参事は「旧態依然としたこのような行為は許されない」と語ったというが、どっちが旧態依然なんだ。
 野球の能力で人生を切り開きたい子は、それをすんなり認める方が、よっぽど合理的ではないか。高野連の言うことはワケが分からない。
posted by アイザワ at 22:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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